“鉱物資源の安定供給による核融合の社会実装”を目指す株式会社MiRESSO(本社:青森県三沢市、代表取締役CEO:中道勝、以下「MiRESSO」という)は、東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(本社:東京都文京区本郷、代表取締役社長 植田浩輔、以下、「東大IPC」)が実施する国内最大規模を誇る複数大学共催の起業支援プログラム「1stRound」の第9回支援先として採択されました。
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社 1stRound Director 長坂 英樹 氏の総評
ベリリウムはその軽量性と鉄の6倍の強度を持つ特性から、ジェット戦闘機から医療機器、ゴルフクラブに至るまで幅広い産業で利用されています。この驚異的な特性は、次世代の核融合技術を社会実装する際の鍵とも言える素材としてベリリウムの重要性を一層高めています。しかし、ベリリウムにはその生産過程において、従事する職員の健康を脅かすリスクが存在し、効果的な対策が模索されているという課題も抱えています。MiRESSOはこの課題に応え、シンプルかつ革命的な低温精製技術を開発し、ベリリウムの供給を安全かつ効率的に実現することを目指しています。この技術は、生産の課題を解決するだけでなく、コストを低減させることで、核融合のみならず、ベリリウムの高コストが障壁となっていた他の用途への応用の範囲も広げる可能性を持っています。1stRoundではその可能性を最短で実現できるよう支援してまいります。
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MiRESSOについて
MiRESSOは“鉱物資源の安定供給による核融合の社会実装”を掲げ、2023年5月に創業し、国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構(以下、「QST」という)の認定を受けた核融合スタートアップです。
核融合炉の運転には、ベリリウム(Be)が大量に必要になるところ、MiRESSOは低温精製技術により、圧倒的な低コスト・省エネでのベリリウム精製を実現しています。これにより、MiRESSOは核融合の社会実装を目指すとともに、その他高温処理が必要な鉱物・素材の精製へと技術を発展的に展開して、経済安全保障の観点からも鉱物資源の安定確保に貢献する企業となることを目指します。
MiRESSOの中核メンバーは、核融合研究機関であるQSTにおいて、ベリリウムの精製コスト低減を図る研究開発を進め、化学処理とマイクロ波加熱の複合技術による新たな低温精製技術の開発に従事したチームと、代表の中道の掲げるビジョンに共感したビジネスサイドのとで構成されています。
「1stRound」による資金支援、事業連携、各専門家によるサポート等の多面的な支援を通じ、核融合の社会実装および鉱物資源の安定確保に向けて、事業推進をさらに加速してまいります。